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【過去記事】2004年 丹沢山 [山関連]

当時HPに載せていたものの転載になります。
登山コースや道路状況は当時のものですので、現状とは異なる場合があります。
ご了承ください。

目的地:丹沢山・鬼ヶ岩(神奈川県)
行動日:2004年 6月 15日(火)
天気:晴れ
コースタイム/コース:
 丹沢観光センター 07:05/沢沿い
 早戸大滝 9:00
 丹沢山 11:40~12:00/尾根縦走
 鬼ヶ岩ノ頭 13:30~13:50/尾根縦走
 雷平 15:00/沢沿い
 丹沢観光センター 16:10
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鬼ヶ岩ノ頭(1608m)/鬼ヶ岩

2月の宿題を片付けようと思った。
瀬戸沢ノ頭~丹沢山の未踏区間に行ってみることにした。
アクセスとしては堂平~も考えたが、この季節の早戸川の渓流も撮影にはもってこいと考え、雷平から尾根を目指し、鬼ヶ岩ノ頭から不動ノ峰を経由、丹沢山~瀬戸沢ノ頭~早戸大滝というコースを設定した。
雷平~鬼ヶ岩ノ頭の区間は地図には記載されておらず、時間が算出できない。
会社の山岳部の方が挑戦したという記事から、コース状況は窺えるのみであった。
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山と高原地図28「丹沢」(昭文社)より

久々の登山ということで身体の鈍りも気がかりだが…5:45に自宅を出発した。
平日のこの時間では、通勤ラッシュ前とはいえ、車の通りも多い。
宮ケ瀬から鳥屋より、丹沢観光センターへ向けて峠道を進む。
丹沢観光センター前の登山届ポストに登山届けを投函すると、更にゲート方面に向けて車を走らせる。
2月と同じ路肩に駐車すると、先客が1台駐車していた。
朝食代わりの固形食糧を頬張り、そそくさと準備をする。
そうそう!宮ケ瀬でレガシーの走行距離が 77,777kmに!良い事あるかな?
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7:05、おNewのTATONKAのザックを担いで、ゲートをくぐる。
前日、重量を量ったら…荷物は12kgほどだった。
思いのほか…緑は生い茂り、気持ちの良い日陰を作っている。
舗装された林道をしばらく歩いて橋を渡ると、大きく右に曲がる林道をショートカットするように崖を登る道が左に続く。
そこを登りきると、再び林道だが、砂利道となる。
沿道の木々が視界を遮り、木漏れ日の中、朝のひと時を楽しみながら歩く。
伝道まで来ると、沢を渡って山に取り付く。
木々に巻かれたテープを頼りに道を選んでいかないと、どこが登山道だかわからなくなってしまう。
鹿除けの柵まで来るのに一度間違えて、違う沢沿いに入ってしまった。
その時は数十mで気がついたので、すぐ引き返したので大きなロスはなかった(汗)
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見覚えのある沢沿いの尾根道を進むと、造林小屋が見えてきた。
ガラスも割れており、悲惨な状況だ…。
ここからは山腹を巻くように登山路が続く。
何となく…ここの巻き道は好きだ。
積雪時は結構怖かった木橋も、今の季節はいい情緒を出している。
このルートの中でちょっと危険なポイントである沢沿いの岩を慎重にパスし、河原に出る。
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雷平までは、3回ほど丸太橋を渡った。
ここ数日の天気で沢の水は多すぎもせず、水も澄んできれいだ。
ちょっとした流れ落ちの部分で泡がきれいに広がり、深みのブルーと相まって、とても美しく感じた。
ザックを降ろして少しの間撮影しながら、その光景を眺めた。
本来は雷平より尾根に向かう予定だったのだが…分岐点を間違えたようだ。
今日は沢の写真を撮りに来たのと、瀬戸沢ノ頭~丹沢山の区間を踏破するのが目的だったので、まあ、いいか~と大滝の方へ進む。
凍った滝しか見ていないので、普段の流れも見たかったのもあるし…。
ここから大滝までの区間は沢を渡り返しながら進む。
小さな沢も多いので、沢渡りの箇所を見逃すと結構つらい。
一箇所見落として、しまった~っと、ちょっと冒険して沢を渡り終えた時、ふいに声をかけられた。
私の車の前に停めていた車の持ち主らしい。
大滝の方に行こうとして道を間違えて戻り、今日はやめようかと戻ってきたところだという。
私も大滝の方に向かおうとしていたので、一緒に行くことになった。
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川崎の細野さんは、なかなかの健脚。
今まで単独行であった私としては…他の人と歩いているのが、何だか不思議な感じがした。
細野さんは丹沢を歩いて何十年というベテランで、植物や野鳥観察の為に通っているとのこと。
一般の地図には載っていないルートも多く知っているのだが、何故か今回はちょっと間違えたらしい(不思議な縁だ)
沢を渡っている時に足を滑らせて、滑り台みたいにしりもちをついてしまい、ズボンのお尻だけが濡れたりってこともあったが…水は冷たくて、かえって気持ちよかった(笑)後で見たら…左手首と右すねに擦り傷を作っていた(このところ、傷だらけだ~)
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9:00過ぎくらいに無事に大滝に到着。
木々が生い茂り見通しは良くないけど、流れ落ちる水には力強さを感じる。
大滝で休憩していると、この後の話になった。
細野さんは大滝から瀬戸沢ノ頭に上がって丹沢山から蛭ヶ岳に向かい、蛭ヶ岳から雷平に下る予定だったそうだ。
私は丹沢山まで行こうと思っていたので、途中までは一緒なのだが、細野さん曰く…蛭ヶ岳からの下りはかなり急で、道迷いで1時間ロスしているので、鬼ヶ岩ノ頭より雷平に下るとのこと。
本来、そのコースを逆周りで歩くつもりだった私としては、それについていく事にした。
細野さんは時折道端の小さな植物を見つけては、観察し撮影していた。
普段、私は見過ごしてしまいそうな草花だが、珍しいものも数多いらしい。
確かに丹沢山塊は特色のある生態系を持ち、固有種もあると聞く。
それらの事に興味を持ち、山を歩いている人を間近で見ることは、すごく新鮮であった。
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大滝からの登りは、かなり急である。ここは登りで使うという細野さんの意見には同感だ。
細野さんが大滝のてっぺんのポイントを教えてくれた。
休憩がてら時間を取ってもらって、ロープを伝い降り、滝が流れ落ちる様を撮影する。
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切り落としたような岩棚から下を覗き込むと、背筋がぞくぞくする。
10分ほど撮影し、再び登り始める。
踏み跡が細々と続く。
鹿除けの柵が見えてきたら、間もなく尾根道だ。
尾根道に上がったところのテーブルで小休憩した後、私にとっては未踏区間(丹沢山まで1.2km地点)を進む。
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尾根道は木陰の中、少しひんやりとした風も心地よい。
トウゴクミツバツツジや、ホトトギス科の話などを、まさにガイドしてもらいながら歩いていくと、あっという間に見覚えのあるところに出た。
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天王寺尾根との合流地点だ。
今日は天気も良いせいか、登山者が多い。
天王寺尾根から来た登山者と立ち話しすること数分…。
ここから丹沢山頂へは程なくして到着。
11:40のことである。
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丹沢山頂は大賑わいだった。
頭上はきれいな青空ではあるが、遠くは霞がかってよく見えず、富士山も見えなかった。
丹沢山~蛭ヶ岳区間を往復2時間という、ハイペースなことをやってきた人がいたりと、話題には事欠かない。
テーブルに腰掛け、昼食代わりの固形食料やゼリー食料をとり(最近、お湯沸かすの面倒~)12:00に山頂を西に下る。
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尾根道はアップダウンが続くので、雄大な眺めとは裏腹に過酷である。
幸いにして冬季のような強風もなく、雲もかかってはいないので、時折聞こえる野鳥のさえずりに耳を傾けながら歩く。
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まさに登山を満喫という感じだ(笑)
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笹原を抜けるようにして進む。遠くにカッコウの鳴き声が響く。
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不動ノ峰の避難小屋(かなりボロボロ)を過ぎて、ちょっと上がると不動ノ峰の山頂に出た。
そんなに見通しは良くない。
続く棚沢ノ頭へ向けて進む。
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日差しはかなりあるが、空気はすがすがしい。
急勾配を黙々と登りながら、標高1,000m以上の世界を楽しむ。
これまで、蛭ヶ岳方面へ来て、こんなに天気の良かったのは初めてだ。
ん~これが、一般的な登山の楽しみ方だろうか(笑)
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棚沢ノ頭を過ぎ、間もなく鬼ヶ岩ノ頭だ。その先には蛭ヶ岳がそびえる。
丹沢山塊最高峰の蛭ヶ岳は、丹沢の中央にど~んと構えて登山者を待っている。
しかしながら…その頂上直下は険しく、それなりの体力が必要だ。
雷平に下る分岐点は鬼ヶ岩ノ頭付近なのだが、鬼ヶ岩ノ頭を通過し、少し下った鬼ヶ岩で休憩することにした。
蛭ヶ岳北側から来たというおばちゃんと、少し話す。
何でも…北ア登山に向けて調整中だとか…すごいです。
13:50頃分岐点に向けて出発する。
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一見見落としそうな登山路を下っていく。
ツツジが群生している森を抜け、細い踏み跡を辿る。
時折、ツツドリの鳴き声が聞こえる。
細野さんが言うには、ホトトギス科4種(カッコウ、ジュウイチ、ホトトギス、ツツドリ)の鳴き声が一度に聞けるのは、年に数回とまれだそうだ。
今回、私たちが4種聞くことが出来たのは運が良かったらしい。
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ツツジの群生地を抜けると、笹原に出た。ここは不動ノ峰から見ることが出来た。
一面の笹原に細い踏み跡が続く…ここだけ別世界のようだ。
笹原を左へ下っていくと再び森の中へ、そして植林のヒノキ林に入る。
規則正しく植林されたヒノキ林を下っていく。
この頃はひざも笑ってきていて、思うように踏ん張りが利かない。
九十九折れの登山路は、薄暗く単調な森を果てなく下へ続く。
少し湿った登山路は、赤土もむき出しで滑りやすい。
一歩一歩慎重に歩いていると、だんだんと沢の音も大きくなってきた。
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細野さんが下る前に1時間ちょっとくらいかな…と言っていた通り、15:00に雷平に到着。
標高も下がりだいぶ暑かったので、沢で休憩しすることにした。
ようやく…着いた~って感じだったなあ。
冷たい水で顔を洗うと、さっきまでの疲労感がだいぶ薄れていくのを感じる。
今回、Cool MaxのTシャツ一丁だったのだが、汗を吸っても乾く間もないほどの状態だった。
ザックを降ろした背中が涼しい。
だいぶ回復したところで、残り1時間ほどの最後の行程だ。
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慎重に岩壁をパスしながら、再び沢沿いに歩き出す。
丸太橋を越え、造林小屋までたどり着いた。
往路は尾根を歩いたのだが、帰路は植林の中を抜けていくコースを取った。
こっちは道はわかりやすいが…傾斜は急だ。
再び、ひざが笑い出す。
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伝道に出るポイントは、看板の裏の山を下りたところだった。
魚止橋へ向けて、砂利道を歩く。
車のところまで戻ったのは、16:10頃。
細野さんが、「ペース合わせてもらって、大変だったでしょう?」というので…
「細野さんこそ、健脚ですね~ついて行くの大変でしたよ~」と私。
正直なところ、本当について行くのがやっとの有様。
普段私は、写真を撮ったり、ぼ~っと景色を見たり、ちょっと歩いては数分で休憩…というような歩き方をしていたので(笑)まとめて歩き続けるというのは、かなり大変。
いろいろガイドしてもらって、すっごく参考になり、その上、名刺まで戴いてしまって…大変恐縮です。
まともにお礼も出来ないまま細野さんを見送って、一人取り残されると…妙に静かになった。
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汗を吸ったシャツを着替えて、荷物をまとめると、タバコに火をつける。
今日は、内容の濃い登山だったなあ。
いやあ~久々の山歩きは面白かった!

今回の教訓)
・ザックのインナーは防水性のあるものにしなくては…
(今回、沢で滑って、着替えが濡れてた…意味ね~)
・ちゃんと虫よけスプレーしなくては…(2箇所、やぶ蚊に刺された)
・TATONKAのザックの肩当は、パッドを追加工しようと思う…
(両肩にあざが出来ていた…(T.T))
・TATONKAのザックのウェストベルトの位置を下げる加工をしよう…
(肩だけで担いでいたみたい)
・たまには…他の人と歩くのもいいね。

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