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昨夜は、やっぱり降ったんだろうか [山関連]

今日はお仕事最終日。
神奈川県央はいい天気になりそうですが、朝の空気はずいぶんと冷たい。昨夜はそんなに冷え込んでいる感じはなかったので、こりゃあ雪にはならないかなあ~と思ってました。
案の定、今朝の路面や路肩は湿っているものの、雪が降った痕跡はありませんでした。
降ったとしても積もらななかったんだろうなあ…。
ですが、大山・丹沢の山並みを見ると、大山の向こう、丹沢山は結構真っ白でした。
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こちら、あゆみ橋から撮った、朝日を浴びる厚木の街並み越しの大山周辺。
山々の切れ目からちろと覗く、白いのが丹沢の山並みです。
丹沢山に続く峰々が何とか見えるかな…。
自宅マンションの非常階段からだったら、も~ちっと丹沢山の頭が見えたのですが…。出社前で写真撮ること考えてなかったですわ(苦笑)
10年ちょい前でしたら、山々に雪が降ったら、喜び勇んで登りに行ってましたが、今はちょっとご遠慮しよう…(笑)きっとアイゼンも錆びてるに違いない(苦笑)
いつか、過去の登山記事もと、山関連のカテゴリを作っておいたのですが、いつも載せているのは、大山・丹沢の冠雪写真ですな(笑)昔のホームページの記事を転載すればいいことなのですが、写真も多いので、いつのことになるやら…。


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大山・丹沢、雪化粧~。 [山関連]

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朝、ゴミ出しで外に出たら、大山・丹沢方面の山々は白く雪化粧~。
朝日に照らされ出して、白く輝き出しました。ついつい部屋に戻ってカメラを取ってきて撮影(笑)左側の一番高く見えるのが大山で、真ん中辺り一番白く見えているのが塔ノ岳かな?その右隣のもちっと高くなってるのが丹沢山だと思うのですが。う~ん、山の上は寒そうだ~。
この二日、ちょっと天気悪かったけど、お湿りもないとね。
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冠雪してましたね~。 [山関連]

このところの冷え込みで、大山や丹沢にも雪が降っていたようですね。
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海老名市は、大山や丹沢の東側が見えますので、朝日に照らされてはっきりと確認できます。
写真左の峰が大山、右奥でひと際白っぽく見えるのが丹沢山です。
今は上まで登る体力があるかな~(笑)

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久々の冠雪~っ! [山関連]

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昨夜の雨は、大山・丹沢の方では雪だったみたいです。
今朝、出掛けに見上げるとうっすらと雪をかぶっていました。
本当は通勤路途中で撮影したかったのですが(苦笑)会社から撮影しました。
きっと、日中の日差しで融けてしまうのかな。


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積雪したようね [山関連]

先日の雨は丹沢の山々に雪をもたらしたようです。

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うちのマンションの非常階段からは、丹沢の山々が見れます。
昨年もチョロっと積もったようですが(新聞には白馬が見られたと出てましたね。鬼ヶ岩ノ頭下の笹原に積雪があると馬の形に見えるんです)日が当たる斜面は、すぐ消えてしまったので。
右奥の三峰から続く丹沢山(厚木レミコンの上)、その右の奥にチョロっと見える蛭ヶ岳も白く冠雪しています。
北側は融けずに残るかな~。
西丹沢の大室山に続く尾根でラッセルしたのが懐かしい…今年は登るぞ。

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【過去記事】2004年 丹沢湖 [山関連]

当時HPに載せていたものの転載になります。
登山コースや道路状況は当時のものですので、現状とは異なる場合があります。
ご了承ください。

目的地:丹沢湖(神奈川県)
行動日:2004年 7月 30日(金)
天気:晴れ 時々 雨
コースタイム/コース:
 世附 11:45
 世附大橋
 丹沢湖レストラン 14:00~14:45
 千代ノ沢展望台
 中川橋
 滝壺橋
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丹沢湖/千代ノ沢展望台より永歳橋を臨む

今回の目的はヤマセミ撮影の為のロケハンで、ピークは目指さない。
世附大橋付近に出現するという情報をつかんだので、橋付近の駐車場に車を停め、湖の周囲を散策することにした。
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山と高原地図28「丹沢」(昭文社)より

だいぶ前から休みを入れていたので、本来八ヶ岳か日光白根山に登山行こうと考えていた。
しかしながら迷走し停滞する台風10号の影響で、天候が思わしくない。
いきなり滝のような雨が降り注いだかと思うと、数分後には青空が覗く…。
そんな状態続きだったから、山登りは諦めてロケハンに行くことにした。
将来的な撮影テーマのひとつである「ヤマセミ」を求めて。
前の日、遅くまで仕事をしていたものだから、普段通りにしか起きられなかった。
ボ~っとしながら、撮影機材をまとめていると、あやなさんがついて来る事になった…。
こどもチャレンジの付録で、カメラがついてきたものだから、撮影したくてしょうがなかったらしい。
静かにロケハンと考えていたからちょっとショックだったものの、まあ、いいか~と(苦笑)
ラッシュの過ぎた厚木市内を抜け、厚木ICから東名高速道路に乗る。
伊勢原辺りでは、ほんの数100m置きに土砂降りになったり日が差したりと、忙しい天気だ。
慎重になりすぎたせいか、ただボケていただけか…大井松田ICで降りるはずが、ひとつ手前の秦野中井ICで降りてしまった。
国道246号に合流し、西へ進む。
ようやく道の駅「山北」にたどり着き、小休憩した後、丹沢湖北西側の世附に向けて、車を走らせる。
小さな公衆トイレがひとつある駐車場に車を停めると、もう少しで正午という時だった。
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うちらの他、誰もいなかった。
荷物を準備していると、傍らの木にキツツキが2羽とまっていた。
双眼鏡で見てみるも…逆光で、色や模様がわからない。
コゲラくらいのサイズに見えたんだけど…。
幸先のいいスタートに気を良くして、ザックを担ぎ三脚を抱えて、湖を周回している道路を世附大橋へ向けて歩く。
歩いている間、あやなさんは休む間もなくしゃべっている。
トンネルを抜け、世附大橋が見えてきた。
ふと、橋の傍らの枯れ木に白黒の鳥がとまっているのが目に入った。
あ…立派な冠羽、長いくちばし…ヤマセミじゃん!?
目が合った途端、バサッと飛び立ち、崖下の茂みに姿を消してしまった。
ほんの2、3秒の出来事で、カメラを構えることも出来なかった。
いきなり、その生存を確認してしまって…あまりの唐突さに呆然。
その後、橋の反対側でしばらく様子を見ていたが、以後、姿を見ることは無かった。
あやなさんは傍らでシャッターを切っていたが…24枚撮り終わって、いざ巻き戻しって時に裏ブタを開けてしまい…フィルムは全滅(泣)
それ以降、あやなさんはへこんでしまい、あれほどおしゃべりだったのが…まったく無口に。
丹沢湖レストランで遅い昼食を取る。
この天候で誰も訪れないから、今日は閉店かな~と店主は嘆いていた。
さあ、食後も撮影行くぞ~と、近くのお店でカラーフィルムを購入。
今度は失敗しないようにと、あやなに渡す。
撮影場所を変更し、千代ノ沢展望台に登ることにした。
駐車場は、他には1台のみ。
釣り客ではないだろうか?
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駐車場の奥に展望台への階段が続ており、そちらに足を運ぶ。
ほどなく、中間地点にある第1展望台に到着。
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ひたすら、シャッターを切るあやなさん。目の前に丹沢湖が広がる。
もっと天気が良かったら、気持ちのいい眺めだろうなあ~。
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更に、第2展望台へと登る。
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整地された展望台だが…周りの木々の為、下の展望台よりは見晴らしは良くない。
展望台を後にし、一方通行の周回道を北へ向かい、中川橋を回って再び世附方面へ向かう。
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先ほどよりも、更に奥にある駐車場に車を停める。
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そこから、湖のほとりに下りられる舗装道路があった。
草刈りもされてなく、伸び放題の雑草をぬうように下に降りると、河原になっている。
小さな滝が山間にあり、そこから小さな沢が湖に流れている。
沢を飛び越えて、湖の岸に。
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ここだけ何故か下草に覆われた箇所が…不思議な光景だ。
傍らでは釣り人が、ルアー釣りを楽しんでいる。
少しの間撮影すると、邪魔をしないようにそうっとその場を離れた。
時折、雨に降られたけど…ヤマセミが見られたし、まあ、いいか…。
そうそう、あやなさんの撮ったフィルムは、まあ、そこそこ撮れていました。
いいのがあったら、そのうちね。

今回の教訓)
・野鳥の撮影には500mmくらいの望遠が欲しいなあ。
 300mmで息を殺して近づいても、気づかれて逃げられてしまう。
・ヤマセミがいることは、この目で確認した。
 ひたすら、通うしかないか…。

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【過去記事】2004年 丹沢・早戸川 [山関連]

当時HPに載せていたものの転載になります。
登山コースや道路状況は当時のものですので、現状とは異なる場合があります。
ご了承ください。

目的地:丹沢山・鬼ヶ岩(神奈川県)
行動日:2004年 7月 2日(金)
天気:晴れ
コースタイム/コース:
 丹沢観光センター 11:45/沢沿い
 伝道 12:05/沢沿い
 河原で撮影 13:00~16:00/沢沿い
 伝道 16:45/沢沿い
 丹沢観光センター 17:05/沢沿い
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早戸川/丸太橋(1本目)
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今回は沢の撮影が目的で、ピークは目指さない。
キューハ沢出合も考えたが、早戸川にした。
山と高原地図28「丹沢」(昭文社)より

最近、身体の調子が悪くて…眠れなくて起きれなくてという、だらしない状態が続いていた。
会社に休みの電話を入れてボーっとしていて、気晴らししてこようと思った。
10:00に家を出ると、まだラッシュアワーの余波で厚木市内は渋滞だらけ。
痛み出す胃をラジオに聞き入ってごまかしながら、ようやく清川村に入る頃、胃の痛みを忘れることが出来た。
梅雨はどこに行った?と言わんばかりの天気。
陽射しが腕をジリジリと焼いていく。
虹の大橋を渡り、鳥屋から丹沢観光センターへの峠道を進む。
朝と違い車も多く、先月と同じ路肩に車を停めたのは11:30頃だった。
ゲート付近の路肩には、4台も車が停めてあった。
ほとんどが釣りに来ている人なんだろうなあ…と思いながら準備をし、ゲートをくぐったのは11:45のこと。
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魚止橋より。水量は先月と変化はないか…。
伝道までの林道を歩き出すと、先日の台風か大雨のせいか新たな土砂崩れに出くわす。
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倒れた木々の枝をかき分けて乗り越えなくてはならない。
そのうち…この林道は使えなくなるんではないだろうか…?
そう思ったりする。
20分ほど歩いて伝道までたどり着くと、前回復路で使った方のルートで登ることにした。
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案内板の裏手に標識がある。
伝道沢を渡り傾斜のきつい杉林を進んでいくと、造林小屋についた。
割れたガラス窓は、透明アクリルで打ち付けてあった。
黙々と木橋を渡り、巻き道を進む。
急な岩壁を慎重に下りると河原に出た。
1本目の丸太橋があるはずだった…。
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見事に流された丸太が、その事柄を物語っていた。
どっちでもいいことだが…台風か?大雨か?
余裕があったら…雷滝を探索してみようかと思っていた私としては…かなりショッキングな事実だった。
道は反対側に続いている。
私のいる左岸(上流から下流に向かって左)を上に戻っても、進めそうな斜面はない。
そうこうしているうちに、釣り人が上流から下ってきた。
丸太橋のあったポイントの浅瀬をバシャバシャ渡っていった。
私は河原を上流に向かって進むことにしたが、先へ続いていそうな岩まではジャンプしても届きそうにない。
幸い、淵の縁に水深20cmほどの浅瀬があったので、そこに踏み込み、自分の背丈ほどの岩にしがみついてよじ登った。
岩の上に這い上がると、靴の中に少し水が染み込んでくるのがわかる。
臆せず岩伝いに上流に進むが…やはり抜けられそうにはない。
やむを得ず切り立った岩の隙間にある土砂を駆け上がると、そのまま藪に踏み込む。
しかし…その考えが間違っていたことに気づくのには、時間はかからなかった。
生い茂った枝やつるに手足を取られ、少しも進めない。
まるで、くもの巣にかかった虫のような気分だった。
丸太橋のあったポイントの浅瀬を渡ってしまえば良かった…と後悔するが、もう後の祭りだ。
きっと…足を滑らせて滑落するのは、こういう時なんだな…ふと、思った。
上に向かうのは諦め、再び河原に下りることにした。
悪態をつきながら枝を振り払い、先ほどの河原より岩壁ひとつ先に下りたのは、13:00近くだった。
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もう、戻ることも出来ない…写真左手の岩まで沢を渡るしかない。
5分ほど写真を撮りながら水深を読み、渡れそうなルートを考える。
そして、一気に水に入った。
ひざ位まで冷たい水に浸かっているのがわかるが…気にしている場合ではない。
流れもそこそこ早いので、バランスを崩したらひっくり返されてしまう。
ようやく対岸の岩までたどり着くと、スパッツや靴を脱ぎ、靴下まで脱いで、岩の上に並べた。
この場所はちょっとした落ち込みになっており、その直下は足が届かないほどの深さの淵になっている。
ロケーションとしては良い方だ。
すでにこれより先には進む気が失せていて…(笑)
ここで食事を取ったら右岸の道を下流に戻り、丸太橋のあったポイントの浅瀬を渡って帰ろうと思っていた。
水面や泡がキラキラ輝き、淵のブルーは何とも言えない神秘さを持っている。
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岩に座り、冷たい水に足をつけると、それまでの事などどうでも良くなってきた。
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大きな平たい岩がランチのテーブルとなった。お湯を沸かしている間、撮影に没頭する。
ただ、きれいだと思ったものにレンズを向け、夢中でシャッターを押した。
フィルムを1本撮り終え、いつもよりゆっくりと食事をし、タバコを吹かし、野鳥のさえずりを聞き、再び撮影したり、河原の砂を観察したり…。
まるで根が生えたように、この場所に留まった。
その間に沢登りのおじさんが短パンいっちょで下って来たが、わざと目も合わさず、あいさつもしなかった。
この時間を邪魔されたくはなかったのかもしれない。
向こうがどう思っているかはわからないが…自分自身は、すごくイカしている気分になった。
ものすごく贅沢な時間を過ごしていると思った。
朝までのだるさや、胃の痛みや、憂鬱な気分を浄化してもらったような気になった。
気づくと…15:30を回っていた。
靴下は乾いていたが、靴は当然濡れたままだ。
現実に戻る為、靴をはき直し、靴ひもを結ぶ。(どうせ、もう一度濡れるからね)
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苔生した大きな岩の間をぬうように、下流へ進む。
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ほんの少し歩くと、丸太橋が流されていたポイントについた。
あれだけ苦労したのに、わずかしか進めなかったらしい…笑いさえ出てきた。
1回深呼吸すると、バシャバシャと沢を渡りだす。
距離にして4~5mくらいだが、ひざ下まで浸かり流れに押し流されそうになる。
無事に渡り終えるとザックを降ろし、カメラだけを持って岩を伝いながら撮影を行う。
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数段もの落ち込みの後、大きく右側に蛇行していく。
自分の感性のまま構図を決め、シャッターを切る。
水面10cm上で撮影している時は、ちょっとやばかったかもしれない(笑)
上流から斜光が入り、日中とは異なる趣を出している。
手持ちのフィルム2本を撮りきった時、16:00くらいになっていた。
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靴の中、グシャグシャ言わせながら、山道に戻る。
濡れた靴は変な感じだけど…衝撃吸収剤が入っているみたいで歩き辛くはない(笑)
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グワッ…グワッ…歩くたびに、カエルが鳴いているかのよう…(笑)
造林小屋を過ぎ、再び杉林に入る。
かなり急な勾配だ。
スキーなら問題ないのに。
疲労感など全く無いに等しいせいか足取りは軽く、あっという間に伝道沢まで戻ってきた。
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ここで顔を洗って…ラストスパートだ。伝道沢を渡ると…伝道までは、ものの数分だ。
見覚えのある林道に出ると、砂利道をひたすら進む。
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土砂崩れの箇所はたくさんある。
魚止橋直上の林道ショートカットの箇所までたどり着いたが…ショートカットせずに林道を進むことにした。
あの土砂崩れを見た後では、土を崩しながら歩く行為が…とても罪悪なものに感じてしまった。
こうして山に入ること自体が罪悪なのかもしれない…。
丹沢のオーバーユースは深刻な問題だ。
そうは思いながらも、訪れてしまう自分が丹沢に対して出来ることは、いったい何だろう?
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黙々と歩いていると、結構いろんなことを考えてしまうものだ。
自分がやりたいこと、周りの人に出来ること、何が大切で、自分の幸せの価値とか…。
こんな山の中なのに沢の水は力強く、果てることないような勢いを持っている。
自分達の人生も然り、流れは止まらず、うねりながら、あるべきところに流れていく。
しかし同じ流れは無く、その沢、ひとつひとつ、日ごとに異なる。
あ~、今日は哲学だなあ…。
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そんなことに思いを巡らせていると、あっという間に戻ってきた。
17:00を回っている…。日が延びたことを実感するなあ。
ちょっぴり悩み事が軽くなったような気がして、明日から、またがんばれそうな気がして、山登りとは言えないけど…。
本当はこういうことがしたかったのでは…と思う1日だった。

今回の教訓)
・沢歩き用にサンダルがあるといいかも。
・水周り撮影は…NDの効果の強いのが欲しいなあ。
・TATONKAのザックの肩パッドの追加工は効果あり。だいぶ楽だ。
・無茶なルートを取るのは事故のもと!
・大雨の後は丸太橋流失の恐れあり…って、本当だよ!鎖やワイヤーなんて役に立ってない!

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【過去記事】2004年 丹沢山 [山関連]

当時HPに載せていたものの転載になります。
登山コースや道路状況は当時のものですので、現状とは異なる場合があります。
ご了承ください。

目的地:丹沢山・鬼ヶ岩(神奈川県)
行動日:2004年 6月 15日(火)
天気:晴れ
コースタイム/コース:
 丹沢観光センター 07:05/沢沿い
 早戸大滝 9:00
 丹沢山 11:40~12:00/尾根縦走
 鬼ヶ岩ノ頭 13:30~13:50/尾根縦走
 雷平 15:00/沢沿い
 丹沢観光センター 16:10
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鬼ヶ岩ノ頭(1608m)/鬼ヶ岩

2月の宿題を片付けようと思った。
瀬戸沢ノ頭~丹沢山の未踏区間に行ってみることにした。
アクセスとしては堂平~も考えたが、この季節の早戸川の渓流も撮影にはもってこいと考え、雷平から尾根を目指し、鬼ヶ岩ノ頭から不動ノ峰を経由、丹沢山~瀬戸沢ノ頭~早戸大滝というコースを設定した。
雷平~鬼ヶ岩ノ頭の区間は地図には記載されておらず、時間が算出できない。
会社の山岳部の方が挑戦したという記事から、コース状況は窺えるのみであった。
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山と高原地図28「丹沢」(昭文社)より

久々の登山ということで身体の鈍りも気がかりだが…5:45に自宅を出発した。
平日のこの時間では、通勤ラッシュ前とはいえ、車の通りも多い。
宮ケ瀬から鳥屋より、丹沢観光センターへ向けて峠道を進む。
丹沢観光センター前の登山届ポストに登山届けを投函すると、更にゲート方面に向けて車を走らせる。
2月と同じ路肩に駐車すると、先客が1台駐車していた。
朝食代わりの固形食糧を頬張り、そそくさと準備をする。
そうそう!宮ケ瀬でレガシーの走行距離が 77,777kmに!良い事あるかな?
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7:05、おNewのTATONKAのザックを担いで、ゲートをくぐる。
前日、重量を量ったら…荷物は12kgほどだった。
思いのほか…緑は生い茂り、気持ちの良い日陰を作っている。
舗装された林道をしばらく歩いて橋を渡ると、大きく右に曲がる林道をショートカットするように崖を登る道が左に続く。
そこを登りきると、再び林道だが、砂利道となる。
沿道の木々が視界を遮り、木漏れ日の中、朝のひと時を楽しみながら歩く。
伝道まで来ると、沢を渡って山に取り付く。
木々に巻かれたテープを頼りに道を選んでいかないと、どこが登山道だかわからなくなってしまう。
鹿除けの柵まで来るのに一度間違えて、違う沢沿いに入ってしまった。
その時は数十mで気がついたので、すぐ引き返したので大きなロスはなかった(汗)
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見覚えのある沢沿いの尾根道を進むと、造林小屋が見えてきた。
ガラスも割れており、悲惨な状況だ…。
ここからは山腹を巻くように登山路が続く。
何となく…ここの巻き道は好きだ。
積雪時は結構怖かった木橋も、今の季節はいい情緒を出している。
このルートの中でちょっと危険なポイントである沢沿いの岩を慎重にパスし、河原に出る。
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雷平までは、3回ほど丸太橋を渡った。
ここ数日の天気で沢の水は多すぎもせず、水も澄んできれいだ。
ちょっとした流れ落ちの部分で泡がきれいに広がり、深みのブルーと相まって、とても美しく感じた。
ザックを降ろして少しの間撮影しながら、その光景を眺めた。
本来は雷平より尾根に向かう予定だったのだが…分岐点を間違えたようだ。
今日は沢の写真を撮りに来たのと、瀬戸沢ノ頭~丹沢山の区間を踏破するのが目的だったので、まあ、いいか~と大滝の方へ進む。
凍った滝しか見ていないので、普段の流れも見たかったのもあるし…。
ここから大滝までの区間は沢を渡り返しながら進む。
小さな沢も多いので、沢渡りの箇所を見逃すと結構つらい。
一箇所見落として、しまった~っと、ちょっと冒険して沢を渡り終えた時、ふいに声をかけられた。
私の車の前に停めていた車の持ち主らしい。
大滝の方に行こうとして道を間違えて戻り、今日はやめようかと戻ってきたところだという。
私も大滝の方に向かおうとしていたので、一緒に行くことになった。
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川崎の細野さんは、なかなかの健脚。
今まで単独行であった私としては…他の人と歩いているのが、何だか不思議な感じがした。
細野さんは丹沢を歩いて何十年というベテランで、植物や野鳥観察の為に通っているとのこと。
一般の地図には載っていないルートも多く知っているのだが、何故か今回はちょっと間違えたらしい(不思議な縁だ)
沢を渡っている時に足を滑らせて、滑り台みたいにしりもちをついてしまい、ズボンのお尻だけが濡れたりってこともあったが…水は冷たくて、かえって気持ちよかった(笑)後で見たら…左手首と右すねに擦り傷を作っていた(このところ、傷だらけだ~)
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9:00過ぎくらいに無事に大滝に到着。
木々が生い茂り見通しは良くないけど、流れ落ちる水には力強さを感じる。
大滝で休憩していると、この後の話になった。
細野さんは大滝から瀬戸沢ノ頭に上がって丹沢山から蛭ヶ岳に向かい、蛭ヶ岳から雷平に下る予定だったそうだ。
私は丹沢山まで行こうと思っていたので、途中までは一緒なのだが、細野さん曰く…蛭ヶ岳からの下りはかなり急で、道迷いで1時間ロスしているので、鬼ヶ岩ノ頭より雷平に下るとのこと。
本来、そのコースを逆周りで歩くつもりだった私としては、それについていく事にした。
細野さんは時折道端の小さな植物を見つけては、観察し撮影していた。
普段、私は見過ごしてしまいそうな草花だが、珍しいものも数多いらしい。
確かに丹沢山塊は特色のある生態系を持ち、固有種もあると聞く。
それらの事に興味を持ち、山を歩いている人を間近で見ることは、すごく新鮮であった。
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大滝からの登りは、かなり急である。ここは登りで使うという細野さんの意見には同感だ。
細野さんが大滝のてっぺんのポイントを教えてくれた。
休憩がてら時間を取ってもらって、ロープを伝い降り、滝が流れ落ちる様を撮影する。
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切り落としたような岩棚から下を覗き込むと、背筋がぞくぞくする。
10分ほど撮影し、再び登り始める。
踏み跡が細々と続く。
鹿除けの柵が見えてきたら、間もなく尾根道だ。
尾根道に上がったところのテーブルで小休憩した後、私にとっては未踏区間(丹沢山まで1.2km地点)を進む。
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尾根道は木陰の中、少しひんやりとした風も心地よい。
トウゴクミツバツツジや、ホトトギス科の話などを、まさにガイドしてもらいながら歩いていくと、あっという間に見覚えのあるところに出た。
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天王寺尾根との合流地点だ。
今日は天気も良いせいか、登山者が多い。
天王寺尾根から来た登山者と立ち話しすること数分…。
ここから丹沢山頂へは程なくして到着。
11:40のことである。
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丹沢山頂は大賑わいだった。
頭上はきれいな青空ではあるが、遠くは霞がかってよく見えず、富士山も見えなかった。
丹沢山~蛭ヶ岳区間を往復2時間という、ハイペースなことをやってきた人がいたりと、話題には事欠かない。
テーブルに腰掛け、昼食代わりの固形食料やゼリー食料をとり(最近、お湯沸かすの面倒~)12:00に山頂を西に下る。
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尾根道はアップダウンが続くので、雄大な眺めとは裏腹に過酷である。
幸いにして冬季のような強風もなく、雲もかかってはいないので、時折聞こえる野鳥のさえずりに耳を傾けながら歩く。
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まさに登山を満喫という感じだ(笑)
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笹原を抜けるようにして進む。遠くにカッコウの鳴き声が響く。
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不動ノ峰の避難小屋(かなりボロボロ)を過ぎて、ちょっと上がると不動ノ峰の山頂に出た。
そんなに見通しは良くない。
続く棚沢ノ頭へ向けて進む。
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日差しはかなりあるが、空気はすがすがしい。
急勾配を黙々と登りながら、標高1,000m以上の世界を楽しむ。
これまで、蛭ヶ岳方面へ来て、こんなに天気の良かったのは初めてだ。
ん~これが、一般的な登山の楽しみ方だろうか(笑)
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棚沢ノ頭を過ぎ、間もなく鬼ヶ岩ノ頭だ。その先には蛭ヶ岳がそびえる。
丹沢山塊最高峰の蛭ヶ岳は、丹沢の中央にど~んと構えて登山者を待っている。
しかしながら…その頂上直下は険しく、それなりの体力が必要だ。
雷平に下る分岐点は鬼ヶ岩ノ頭付近なのだが、鬼ヶ岩ノ頭を通過し、少し下った鬼ヶ岩で休憩することにした。
蛭ヶ岳北側から来たというおばちゃんと、少し話す。
何でも…北ア登山に向けて調整中だとか…すごいです。
13:50頃分岐点に向けて出発する。
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一見見落としそうな登山路を下っていく。
ツツジが群生している森を抜け、細い踏み跡を辿る。
時折、ツツドリの鳴き声が聞こえる。
細野さんが言うには、ホトトギス科4種(カッコウ、ジュウイチ、ホトトギス、ツツドリ)の鳴き声が一度に聞けるのは、年に数回とまれだそうだ。
今回、私たちが4種聞くことが出来たのは運が良かったらしい。
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ツツジの群生地を抜けると、笹原に出た。ここは不動ノ峰から見ることが出来た。
一面の笹原に細い踏み跡が続く…ここだけ別世界のようだ。
笹原を左へ下っていくと再び森の中へ、そして植林のヒノキ林に入る。
規則正しく植林されたヒノキ林を下っていく。
この頃はひざも笑ってきていて、思うように踏ん張りが利かない。
九十九折れの登山路は、薄暗く単調な森を果てなく下へ続く。
少し湿った登山路は、赤土もむき出しで滑りやすい。
一歩一歩慎重に歩いていると、だんだんと沢の音も大きくなってきた。
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細野さんが下る前に1時間ちょっとくらいかな…と言っていた通り、15:00に雷平に到着。
標高も下がりだいぶ暑かったので、沢で休憩しすることにした。
ようやく…着いた~って感じだったなあ。
冷たい水で顔を洗うと、さっきまでの疲労感がだいぶ薄れていくのを感じる。
今回、Cool MaxのTシャツ一丁だったのだが、汗を吸っても乾く間もないほどの状態だった。
ザックを降ろした背中が涼しい。
だいぶ回復したところで、残り1時間ほどの最後の行程だ。
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慎重に岩壁をパスしながら、再び沢沿いに歩き出す。
丸太橋を越え、造林小屋までたどり着いた。
往路は尾根を歩いたのだが、帰路は植林の中を抜けていくコースを取った。
こっちは道はわかりやすいが…傾斜は急だ。
再び、ひざが笑い出す。
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伝道に出るポイントは、看板の裏の山を下りたところだった。
魚止橋へ向けて、砂利道を歩く。
車のところまで戻ったのは、16:10頃。
細野さんが、「ペース合わせてもらって、大変だったでしょう?」というので…
「細野さんこそ、健脚ですね~ついて行くの大変でしたよ~」と私。
正直なところ、本当について行くのがやっとの有様。
普段私は、写真を撮ったり、ぼ~っと景色を見たり、ちょっと歩いては数分で休憩…というような歩き方をしていたので(笑)まとめて歩き続けるというのは、かなり大変。
いろいろガイドしてもらって、すっごく参考になり、その上、名刺まで戴いてしまって…大変恐縮です。
まともにお礼も出来ないまま細野さんを見送って、一人取り残されると…妙に静かになった。
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汗を吸ったシャツを着替えて、荷物をまとめると、タバコに火をつける。
今日は、内容の濃い登山だったなあ。
いやあ~久々の山歩きは面白かった!

今回の教訓)
・ザックのインナーは防水性のあるものにしなくては…
(今回、沢で滑って、着替えが濡れてた…意味ね~)
・ちゃんと虫よけスプレーしなくては…(2箇所、やぶ蚊に刺された)
・TATONKAのザックの肩当は、パッドを追加工しようと思う…
(両肩にあざが出来ていた…(T.T))
・TATONKAのザックのウェストベルトの位置を下げる加工をしよう…
(肩だけで担いでいたみたい)
・たまには…他の人と歩くのもいいね。

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【過去記事】2004年 蛭ヶ岳 [山関連]

当時HPに載せていたものの転載になります。
登山コースや道路状況は当時のものですので、現状とは異なる場合があります。
ご了承ください。

目的地:檜洞丸・蛭ヶ岳(神奈川県)
行動日:2004年 3月 17日(水)
天気:晴れのち曇り
コースタイム/コース:
 神之川ヒュッテ 06:00
 熊笹ノ峰 8:15/尾根縦走
 檜洞丸 9:00/尾根縦走
 臼ヶ岳 11:00/尾根縦走
 蛭ヶ岳 12:35/尾根縦走
 姫次 14:25/東海自然道
 風巻ノ頭 15:45/東海自然道
 神之川ヒュッテ 17:30
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蛭ヶ岳(1672.7m)/臼ヶ岳方面より
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今回は…自分に試練を与えてみようと思った。
ガイドブックや地図にも、檜洞丸~蛭ヶ岳の区間はハードコースであり、体力が必要とされている。単純計算で、9時間以上歩き続けなくてはならないコース設定だ。
要所に谷に下りるエスケープルートはあるようだが、あくまで狙いは尾根縦走による周回コースだ。
山と高原地図28「丹沢」(昭文社)より

日が延びたとはいえ10時間近く歩くわけだから、6:00頃には歩き出さなければならない。
神ノ川ヒュッテ方面へは国道413号線を西へ進み、途中細い林道を川沿いに南下して行く。
1時間半はかかるとみて、4:30頃家を出た。
宮ヶ瀬湖辺りから413号線に抜け、人気のない道を進む。
途中、神ノ川キャンプ場の案内が出ている細い道を左折し、山沿いの細い林道を奥へ奥へと車を走らせる。
すでに空は明るい上、道の舗装もきれいなので、何事もなく5:40には神ノ川ヒュッテ付近日陰沢橋に到着した。
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当然の事ながら・・・誰もいない。ゲート手前に公衆トイレがある。
ヒュッテは犬越路方面にちょっと奥まったところにある。
朝食におにぎりを一つ頬張ると、さっさと準備を始める。
今回、軽量化の為(笑)ザックの上部気室の内張(カメラを収納するウレタン)を取り去り、撮影機材はEOS-7+28-105mmレンズ、フィルタ、レリーズのみザックに放り込み、水分はサプリ系500ml×2本、水500ml×1本と、歩行時間の割りには少なめとした。
望遠レンズ1本と水を多少減らしただけで、感覚的にザックは軽く感じられる。
気が焦っているのか…ストックを車に忘れたことに気づき、慌てて戻る。
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6:00、改めてゲートをくぐり、舗装された林道(一部未舗装区間有)をぶらぶらと歩く。
空はすっかり明るくなっており、山間に日差しが入ってくる。
15分ほど林道を歩くと、右手山側に登山道入り口が見えてきた。
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熊笹ノ峰へ続く登山道だ。
レキ混じりの登山道を登っていくと、大室山に日差しが入っていくのが見える。
数カット撮影し、杉林を登る。
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途中、ヒノキ林~モミ・ブナと植生が変っていくのを楽しみながら、一歩一歩進む。
日当たりが良いが、時折風が吹き抜ける。
ぐちゃぐちゃの泥道を這いずるようにして登っていくと…尾根に出た。
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8:15 熊笹ノ峰付近到着。尾根に出ると、南から強風が吹き付ける。
それも半端じゃないレベルだ…。
5分ほど休憩し、防寒具代りのカッパを羽織り、尾根道を東へ向かう。
天候は一転して雲の中だが、下界は晴れているようだ。 
遠く、檜洞丸の山頂は雲の中に隠れていて見えない。
今回、飲料水の制限もあったのだが…代りに持ち込んだゼリー食品は大いに有効だった。
歩行しながら栄養摂取と、のどの渇きにも対応できる。
所々ガレ場・鎖場があり風にあおられるが、恐怖を押し殺して進む。
いつぞやの丹沢山~蛭ヶ岳縦走の時のように、雲が尾根を流れていく…。
途中、泥道で転倒しかけ手をつき、左手が泥ドロ…(T.T)
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9:00 檜洞丸到着…山頂は真っ白だった。
風も吹き抜け、長い時間休憩するには不向きな状況。
テーブルに寝っ転がり、体力の回復を図ろうとしたら、大粒の雨が落ちてくる。
時間的にはここまでオンスケジュールなので、タバコをふかして地図を見返す。
およそ10分ほど休憩し、檜洞丸をあとにした。
休憩に割り当てられている時間はトータル1時間のみなので、早めに進む。
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山頂から10数m下ると…青ヶ岳山荘が現れる。
青ヶ岳山荘は白い雲の中、青い建物がボ~っと浮かび上がっていた。
平日は休業のはずだし…そのまま通り過ぎる。
緊急避難が出来るようにカギはかけられていないと聞くが、宿泊利用したらその旨届け出て、料金も振り込まなければならない。
さあ、ここから…過酷なステージの始まりだ。
横殴りの強風の中、黙々と歩を進める。
時折、ゼリー食品やカロリーメイトなどを摂取しながらの行軍だ。
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9:50 金山谷乗越を通過する。このポイントもオンスケジュールで通過。
谷間のポイントだが…神ノ川方面に下りるルートは、かなり細く勾配もありそう。
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10:25 神ノ川乗越を通過する。下りは泥で滑り、5分遅れとなってしまった。
持っていた地図には水場があるように記載されていたが、結局水場も発見出来ず…。
もう少しユーシン沢の方に下りた辺りにあるのか?ちょっとリスクがありそうな感じだ…。
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11:00 臼ヶ岳到着。小休憩とする。
休憩しながら地図を見ていた時、神ノ川乗越~臼ヶ岳の時間を勘違いして計算していた事に気づいた…(汗)予定通りと考えていたが、泥道に手間取り、15分余計にかかっていることに…。
そそくさと蛭ヶ岳を目指すことにした…。
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目の前に立ち塞がる、ミカゲ沢ノ頭(1421m)の向こうに蛭ヶ岳があるらしい…。
先は…真っ白で、その向こうに何があるのかわからない。
とりあえず…あのピークを越えなければ…と、気持ちは焦る。
せき立てられるように登ったミカゲ沢ノ頭だが…惜しげもなく一気に下る。
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ようやく蛭ヶ岳に取り付いた。再び、ガレ場・鎖場と続く。
蛭ヶ岳直下は険しい登りが続く。
強風をもろに受けながら、いやになるくらいの傾斜を登る。
ガレ場を過ぎると、半壊した階段が続く。
道は凍っている所もあるものの、大半がぐちゃぐちゃの泥道。
泥の中に靴がはまり…何度と無く悪態をつきながら、山頂を目指す。
背の低い笹原の急勾配をヒーヒー言いながら登ること10数分…それまで白い雲にとけ込んでいた山頂が、ようやく見えるような近さになって来た。
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12:35 蛭ヶ岳到着…さすがに、誰もいない。
いちめんの白い世界に見覚えのある風景が広がる。
吹きっさらしの中、テーブルに荷物を下ろすと寝っ転がった。
13:00まで余裕があるが、この状況下では火をおこすこともままならない上、ここにいるだけで体力を消費しそうだ。
10分ほど考えたが…温かい昼食は諦め、カロリーメイトをくわえると、ザックを担いで姫次方面へ下ることにした。
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白いもやの中、土のうが積まれた階段を下る。
ミゾレ混じりの雨が、ポツポツとカッパに当たる。
風は強いが、先ほどの尾根ほどではないので寒いとは感じない。
階段を少し下りた時だ…犬の吠える声が近づいてきた。
振り返ると、ボクサー系の茶色短毛の中型犬だ。目や鼻の周りが黒っぽい。
自分の方に向かって吠えてくる???
何が言いたいのか良くわからないけど…鑑札もつけているし、熊除けのベルもついている。
前に見た蛭ヶ岳山荘の犬とは、違う犬だし…いや、別にいるのかな…???
何だかわからないけど…吠え立ててくる…天候悪いから行くなって言っているのだろうか?
そんな~強引な…???天候回復まで待っていたら、今日明日には下山できないじゃん。
ひたすら無視して下りていたが、そのまま数十m吠えながらついてくる。
急勾配の階段を下りきった頃、諦めたのか戻っていった。
何だったのだろう???
帰宅してから気が付いたのだが…もしかして、登山者の連れていた犬で、飼い主が動けない状態に陥ってしまったのではないだろうか…?
そういう可能性もあり得た訳だ…何故気が付かなかったのだろう…。
今日は、まだ誰にも会っていない。
こんな日に動けなくなってしまったら、他の人に見つけてもらえる可能性は低い。
この考えが間違っていれば良いのだが…。
(その後、新聞記事に注目していたが、該当する記事はなかった。とりあえず誰も遭難していないのか?)
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当時はそんなことは思いもせず、ひたすら続く木道を下っていった。
先を急がなければならない…という意志だけが、自分を動かす。
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蛭ヶ岳から続く急勾配を下ると、しばらくは高低差は少なくなる。
だらだらと続く泥道に足を取られないようにしながら慎重に歩く…その時だ。
黒い霧(雲)を見た・・・。
そう思った。
まるで映画の特殊効果を見ているようだった。
黒い霧が、左から向かってくる…。
本能的な恐怖が背筋を走った。
それは目の前を通り過ぎ、右手の谷の方へ流れていった。
いったい何だったのだろうか?
その疑問は、すぐ解けた。
今までずっと雲の中で、流れる白い雲の中にいた。
黒い霧の正体は…白い雲のない部分だったのだ。
白い雲の明るさになれてしまっていた目が、それが無いところを黒い闇のように認識してしまったのだ。
ほっと安堵するとともに…自分の臆病さを心の中で笑う。
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13:45 地蔵平を通過する。
姫次までの道のりは単調な行程だ。
周りは木々で囲まれ、ただでさえ景色が見えないのに、この天候で足を止める気も起こらない…。
緑あふれる季節なら、また違った見方が出来るのだろうが。
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14:00 原小屋平到着。突然、芝生敷きのような広場に出た。
持っていた地図には水場が記載されていたので、念の為捜索してみる。
手持ちの水は通常に比べれば少ない量だった為、補給できるのならばしておこうと考えていた。
すでに神ノ川乗越付近の水場はLostしていたし、サプリ系は残り2/3を切っていた。
幸い、この天候により、湯を沸かすことはなかったので、水をまわすことは可能だ。
結局、案内板は見つけたが…ちょっと離れたところのようで、すんなり諦めて、姫次へ向かう。
ワダチの登山路は滑りやすく、何度も足をとられる。
ストックがないと、ひっくり返っているところだ。
やがて、カラマツの林が目立つようになってきた頃、後方に人の気配を感じる。
ふと振り返ると、おじさんが見えた。
どうやら複数らしく、後ろを気にしつつ…ついてくる。
姫次のちょい手前、最後の登りを一気に登る(やはり、対抗意識があるんだなあ)
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14:25 姫次到着。カラマツに囲まれた広場が現れた。
テーブルにザックを下ろし、足を投げ出す。
2~3分して、後続のグループが来た。
6~8人のおじさん・おばさんグループだが、結構若い方だ。
グループの方々は写真を撮ったりと元気そうだが、こちらは…ちょっとグッタリ(笑)
防寒具代わりに着ていた雨具を脱いでザックにくくりつけると、「お先に~」と神ノ川方面に進む。
ここからは、東海自然歩道となる。
あと…ふた山越えれば、今回の挑戦は成功だ。
そういう思いが、足を突き動かす。
姫次から一旦下り、袖平山に取り付く。
どうやら、後続グループはそのまま東海自然歩道を北に抜けたようだ。
追われている気配もない…また、孤独な戦いが続くわけだ(笑)
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14:40 袖平山を通過する。
ひたすら登り、ちょっと視界が開けた所に出ると道標とテーブルが見えた。
袖平山の山頂は、そこから少し上がった所らしい。
さすがに、この先2時間は歩くことになるので、日没も考慮してここは通過することにした。
この頃は…下りでは右ヒザが辛く、ストック頼みの状態だったのだが…そのまま下りに入る。
東海自然歩道に入ってから、進路を西に向けた途端、再び尾根を渡る強風にあおられる。
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所々地面も乾いており土埃が舞い、目に入る。
コンタクト使用の身としては…地獄のようだ。
涙ボロボロで悪態をつきながら、極めて悪い視界の中で足元を確かめつつ進む。
小レキ混じりのクネクネした登山路が谷間に伸びている。
不用意に足を置くと、足が滑って怖い思いをする。
傾斜が結構きついので、転がったら…あちこちぶつけながら下の方まで行ってしまいそうだ。
少々顔をしかめながらも…ようやく泣きの下りが終わり、再び登りだ。
次の経過地点である風巻ノ頭には避難小屋がある。
犬越路の小屋ほど良さそうなものではないかもしれないが、風除けさえあればHappyだ。
そこまで行くには、多少起伏があるのが地図より伺える。
案の定上り下りの繰り返しで、その都度ストックの長さを調整して、登り用(ちょい短め)・下り用(ちょい長め)にする。
その最中…右のストックにアクシデント発生!?
2段階に伸縮するシャフトのうち、グリップ側のシャフトが固定出来なくなってしまった。
石突き側を伸ばして、何とか登り用にマッチするサイズだが、下りではちょっと短い。
ちょっと立ち止まって、ロックねじを回してみたが…フリー状態。
やむを得ず、その状態で下る。
右ヒザの痛みは増してくる。
根性で歩みを進め、いくつか丘を通り越すと風巻ノ頭に取り付く。
登りは、それほど負担にはならない。
ストックを頼りに一気に登ると、小屋が見えてきた。
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15:45 風巻ノ頭避難小屋に到着。
やはり犬越路ほどのものではないが、少しは風除けになるし足も投げ出せる。
ザックを下ろし、残っていたおにぎりを取り出すと、口に詰め込み水で流し込んだ。
湯を沸かす余裕もないので、水は飲用とする。
久々にタバコに火をつけた…今回、2本目だ。
最近では休憩の度に吸っていたことを考えると、いかにハードなのか身にしみて感じる。
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小屋の周りでうなる風の音を聞きながら(だから風巻ノ頭なのかな)ボ~っとたたずむ。
ここから…あと1時間半くらいか…?
地図を見ながら、漠然と今回の山行を考える。
自分の限界への挑戦以外の何ものでもなかった。
自然がどうこうとか、写真を撮ることとか、森に融けようとか…そんなきれい事はなかった。
ただ、自分のプライドをかけて、組み立てたルートを攻略する…それだけだ。
今まで安全を優先して、1日で歩くルートを組み立てたり、途中予定変更してエスケープしたりしていた。
それは大事で、勇気あることだとはわかっていても、今回だけはエスケープしたくなかった。
自分の根性や体力を信じてみたかった。
それに、すでに…エスケープ出来ない地点まで来ている。
あとは、この山を下りるだけだ。
16:10に風巻ノ頭避難小屋から出発する。
再び、防寒具代りの雨具を羽織る。
風除けになっていいのだが、安物のカッパの為、内側が汗で濡れている。
袖を通す際、気持ち悪かったが…動き出すと問題なかった。
再びクネクネの小レキ登山道を下る。
避難小屋でストックをいじってみたが、状況に変化は無く、右ストックは短いままだ。
ただ、ただ…自分の足を置く位置を注意しながら、一歩一歩下る。
どれだけ時間が経ったのだろう…。
右手側に川や林道が見えてきた。
あと100~200mは高度を下げなければならない。
再び歩くことのみに、意識を集中する。
やがて、正面に河原や林道が見えてきた。
しばらく続く、階段を下りれば…神ノ川公園橋だ。
ヒザに力が入らず、前向きでは下りづらい。
意表をついて、後ろ向きで階段を下りる。
思いのほか、足への負担は軽い。
しかしながら…視界が悪いし…みっともなさそう…(笑)
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17:15 神ノ川公園橋に到着。
平地では足の痛みは感じない。
代りにザックのハーネスが、肩に食い込んでちょっち痛い。
ザックのウェストベルトや、チェストベルトを外し、カッパとフリースのファスナーを開けて、はたから見ると…結構だらしない格好(笑)で林道をフラフラと歩く。
手先は冷たいが、冷たい風が首元にからみついて涼しい。
そのまま、15分ほど歩いてゲートに到着した。
よ~っし!ゴールだ。
17:30 車に到着。
こうして、試練の山行は静かに幕を閉じたのだった。
6:00より歩き出して、17:30…途中休憩時間をさっぴいても、10時間20分ほど歩いていたことになる。
幸い、右ヒザの痛みはすぐに消え、足にもマメすらなかった。
この1年ちょっとで、ずいぶんと鍛えられたものだ。
久々に自信が得られた気がする。
…そうそう、ストックの件だが、家に帰って一度分解してみたら…何故か直ってしまった…あれれ???

今回の教訓)
・ゼリー、カロリーメイト等の携行食糧は効率が良いなあ。
・丹沢では、あまり水場は、あてにしない方がいいかな…結構離れた位置にありそうだし~。
・荷物の選定は、その重量差がわずかでも…効果は抜群。
・ヤッケは、ちゃんとした通気性のあるものを買おう(笑)
・ザックに関して言えば、三脚はセンターで固定出来るものの方が良い → あちこちぶつけて、雲台が傷だらけだ~。





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【過去記事】2004年 三ツ峰 [山関連]

当時HPに載せていたものの転載になります。
登山コースや道路状況は当時のものですので、現状とは異なる場合があります。
ご了承ください。

目的地:三ツ峰(神奈川県)
行動日:2004年 2月 11日(水)
天気:晴れ
コースタイム/コース:
 丹沢観光センター 07:15
 早戸大滝
 丹沢北尾根 12:45~13:55/丹沢北尾根
 太礼ノ頭 14:05
 円山木ノ頭 14:20
 本間ノ頭 15:00
 丹沢観光センター 17:00
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円山木ノ頭(1360m)/蛭ヶ岳より宮ケ瀬湖を臨む
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以前から訪れてみようと思っていた早戸大滝から、丹沢山~三ツ峰へ続く尾根に出れるルートがあるので、昨年出来なかった三ツ峰縦走と合わせて挑戦してみた。
山と高原地図28「丹沢」(昭文社)より

今回は歩きだけで単純計算5時間ちょっとということもあり、いつもより遅めの6:00に出発。
宮ケ瀬より丹沢観光センターへの細い山道を進む。
舗装されてはいるが表面は凍結して白い。
スタッドレスを履いてはいるが、慎重に進む。
路肩に雪の塊が見えてくる頃、丹沢観光センターに到着したが、無料駐車場への入り口はチェーンで閉鎖されていた。
7:00じゃ、早すぎるか(笑)
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やむを得ず、その先のゲート手前の路肩に駐車。私の他に、先客が2台あった。
登山届を出そうと思ったが・・・どこに出すかわからない
(本当は丹沢観光センターの入り口付近にポストがあったのだ)
そのまま装備を整えて、歩き出したのが7:15のこと。
ゲート付近の路面は融けかけた雪が凍り、とても危険だ。
ゲートをくぐり橋を渡ると…林道は右に大きく曲がり、その先180度戻って…という典型的な山道だ。
地図上ではそれをショートカットする道が記載されている。
橋を渡って、すぐ左へ上がっていくと林道に合流できる。
林道はところどころ土砂崩れで無残な状態だが、歩き易い道が続く。
30分ほどすると、伝道に到着した。
ここからは細い道になる上、雪も残っている。
小さな沢を越えると、それまでの沢沿いから崖側の山に登るコースになった。
要所要所に「オオタキ→」の札が吊り下げられており、かろうじてコースをキープ出来る。
入り込んだ沢では厚い氷がはり、岩も雪や氷を被って滑りやすい。
一旦崖上まで登ると、再び沢沿いに崖を巻く様に道が続く。
04021105.JPG
やがて造林小屋が見えて来たが…当然、誰もいない。
脇に見られる沢では寒さで氷柱が出来ていたので、歩を止め10分ほど撮影を行う。
04021108.JPG
再び歩を進めると、丸太橋がかかっており、沢を渡る羽目になる。
表面の霜が、かなり滑るもので…怖い。
朝の沢は…とても気持ちが良い雰囲気だ。
水はものすごく澄んでいる。
足を取られないように気をつけつつ河原を歩きながら、ため息が出るような景色の中を進む。
何度か丸太橋を渡る。
04021109.JPG
河原の雪は次第に深くなっていく。
04021112.JPG
時折見られる案内の札と、木々に付けられたテープを頼りに、更に奥へと向かう。
8:40、雷平に到着した。
さすがに雪原では歩きにくい事もあり、ペースが遅い。
この辺りから蛭ヶ岳に向かうコースもあるらしいが…私は、再び沢を渡り早戸大滝を目指す。
有志でやってくれたのだろう…迷いそうなポイントの岩の上にはケルンがあり、行く手を告げてくれている。
04021114.JPG
先行者か?昨日の踏跡か?…3人程度の足跡が雪の河原の先に続いている。
空は晴れているのに…時折雪が舞う。
降った雪が風に飛ばされたものか?
雷平より20分ほど進んだ辺りで、周辺の小さな沢が凍結しているのを見かける。
思わず、見とれてしまう…。
あちこち、そういう状態なのだが…ついに我慢出来なくなって(笑)ザックを投げ出し、カメラを抱えて沢に近づく。
沢に落ちそうなくらい身を乗り出して、思うままにアングルを変えて、シャッターを切る。
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自然の造形美には・・・圧倒的な力強さを感じるね~。
沢での氷柱や氷だけで…フィルム1本を消費してしまった(笑)
名残惜しくも河原を進み、何度となく沢を渡り…10:10頃、目の前に切り立った谷が現れた。
04021117.JPG
その奥には大きな氷の柱が存在感をアピールしている。早戸大滝は見事に凍っていたのだ!
氷の内側はまだ水が流れているようで、滝壺から沢へは透き通った水が溢れている。
北側斜面で日も当たらないせいか、空気は痛いほど冷たい。
手持ちの温度計では2℃だった。
夢中で撮影する。
早戸大滝に近寄りたいのだが、両側は切り立った崖。
見ると左手前に大きな岩がせり出しており、そこへは行けそうだ。
三脚とカメラを担いで岩をよじ登る。
木の枝が邪魔にならないようなポジションをキープ出来たので、カメラを構える。
あれ?シャッターが下りない。
フォーカスまでは駆動するのに…???
液晶表示を見ると…バッテリーLowだ(T.T)
何てことだ~!?先日の蔵王でかなり消耗していたんだ。
ボディのメンテはしっかりやったのに、電池を換えるの忘れてたあ~。
虚しさを背中に表しつつ、慎重に岩から下りる。
下の河原に着くと、電池を外し手で暖めること数分…再度電池を入れてみる。
ピピ…カシャッ…。あれ?
シャッターは下りても、フィルムが巻き上がらない…(T.T)
その後、何度も暖めてみたけれど…復活はしてくれなかったのだ。(悲)
まあ…何コマか撮れたし…と自分を慰めつつ、もう一つの目的に思考を切り替えることにした。
10:45、ザックを背負い、左側の切り立った崖に向けて登り出す。
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かなり難易度の高いコースだ。所々ロープが張られ、足元は崩れかけている。
切り立った尾根を慎重に進むが、早戸大滝を見下ろせるポイントはなかった。
どんどん滝からは離れていく。後ろには蛭ヶ岳が見える。
地図上では少し回りこんでから、丹沢山北の尾根に合流することになっている。
やがて雪原の林に入る。
昨日以前と思われるのだが…ここを下った踏跡がある。
それを頼りに登っていく。
林の中は人通りも少ないせいか枝が伸びて通りにくい。背負った三脚が引っかかる。
今回、アイゼンは準備していなかった(あさはかである)ので、キックステップで、つま先を斜面に蹴り入れながら登って行く。
油断して、蹴り込みが甘いと滑り落ちる。
また、場所によっては…すねまで埋まる。
雪と格闘しながらふと横を見ると、それまで後ろに見えていた蛭ヶ岳が横に見えて来た。
丹沢の尾根に向かっている…ということになる。白い山肌に五分刈り頭のようだ。
04021126.JPG
傍らを見るといい感じのスロープ…。スキーにはいい感じだ(笑)
キックステップでどんどん登って行くと、目の前に尾根が見えて来た!もう少しだ。
しかし、行く手をシカ避けの柵が遮っている…。どうやっていくんだ?
木の枝に付けられたマーカーを探すも良くわからない…。
柵沿いに進むと、柵の切れ目が見つかった。
伐採した木々が無造作に転がっている。
マーカーも途絶えているが、これを上がるしかないだろう…。
意を決して登ると、その先にマーカーが見えた。
04021127.JPG
12:45、ようやく丹沢北の尾根道に到達。
丹沢山方向に小さなピークがあったので、そこまで登るとテーブルが一つあった。
丹沢山までは1.2kmの地点だ。
地図上では、瀬戸沢ノ頭と太礼ノ頭の中間に出たことになる。
テーブルに座っていると、おじさんが三ツ峰方面よりやって来た。
メーカーはわからなかったが、35mm一眼レフを小脇に抱えている。
おじさんは雪山用のゴツい登山靴にアイゼン装備だった。(普通そうだろう)
挨拶を交わすと、おじさんは丹沢山方向に歩いて行った。
計画では‥丹沢山まで行って昼食、折り返して三ツ峰というつもりだったが…現在地で13:00頃では、下山が厳しい…。
丹沢山はあきらめて、ここで昼食。
その後三ツ峰を目指すことにした。
04021128.JPG
今回もカップめんだ。尾根は風も強く…なかなか湯が沸かない。
ちょっと固めの麺をすすりながら、日当たりの良い尾根でのひと時の休息を楽しむ。
寒さでスパッツのゴム(靴の底に回してある)が凍りつき、雪が団子になって歩きにくい。
汗も乾き、少し肌寒く感じ出した 13:35、再びザックを背負い、三ツ峰を目指す。
三ツ峰とは、丹沢山より北方に伸びる尾根で、南より太礼ノ頭、円山木ノ頭、本間ノ頭の三つのピークを指していうらしい。
円山木ノ頭と本間ノ頭(昨年、宮ケ瀬より登頂した)の間には、地図上、無名ノ頭というピークがあるが、これはカウントされない(?)
北側斜面は雪が残っており、ところによっては凍っているので、注意が必要。
ストックを頼りに一気に下りると…目の前に太礼ノ頭が現れた。
南斜面は階段が続く…。日当たりも良いせいか、雪はなく、地面も乾いている。
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黙々と階段を登り続けると、開けた場所に出た。14:05、太礼ノ頭(1,352m)に到着。
ピークと言えど、周囲は木々に囲まれ見通しは良くない。
ひと息ついて、早々に次のピークに向かう。
やはり、下りは雪が残る斜面だ。
しりもちをつかないように、荷重のかけ方に注意して歩く。
あっという間に下ると、続いて見えるのは、円山木ノ頭だ。
やはり、登りは階段だ。
って事は、この先同じように上り下りが続く訳だ…。
その都度、ストックの長さを調整しつつ、身体への負担を均等にする。
フーフーいいながら階段を登り切ると、ようやく到着だ。
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14:20、円山木ノ頭(1,360m)だ。タバコ休憩を取って、再び歩き出す
雪原にいると、スパッツのゴムが雪に引っ付いて、金具から外れてしまう。
もう、ゴムもずいぶん伸びきってしまっているようだ。
応急処置でゴムに結び目を作って、きつめに調整した。
んっ・・・快適~。
雪原を抜けピークに駆け上がると…無名ノ頭だった。
同じような風景だ(笑)
無名ノ頭から本間ノ頭へは高低差も少ない。
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横を見ると、大山や天王寺尾根、丹沢山が…きれいなシルエットを重ねている。
10分も歩かないうちに、見たことのある場所に出た。
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15:00、本間ノ頭(1345.4m)到着。昨年にはなかったテーブルが置いてある。
昼食の際、腰掛けたブナの木も…そのままだった。
休憩は取らずに、今回は…ここから、丹沢観光センターに向けて下る。
「一般登山者立ち入り禁止」と書かれた看板を背に、登山道に分け入る。
細い登山路が、未知の区間に続いていた。
このルートを選択したのは…会社の山岳部HPに、12月末、このルートを取ったことが書かれていたことによる。
それまで、通れるような箇所でないと認識していたが、これまでのルートファインディング技術で通用するか、自分を試してみたいというおごりもあった。
実際、地図には記載されているルートだしね…。
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雪原を下る、ひと筋の足跡が先に続く…。
典型的な登山靴のパターンだが、靴底からはがれた雪片などから、少し前につけられたものと判断出来る。
誰かが先を歩いたことは確かだ…。
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マーキングと踏跡を頼りに歩くと…看板が出てきた。左に進むと、丹沢観光センターへ。
スキーを履いていたら…楽しそうな林の中をもくもくと歩く。
しばし雪原が続くのかと思いきや…ブッシュの中へ、マーキングは続く。
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これだけ木々が密集していると…三脚はおろか、ザックまで引っかかる。
悪戦苦闘しながら歩いていると、頼りにしていたマーキングがあやふや…。
黄色や赤のテープを目印にしていたが、青いテープもあったりして紛らわしい…。
時折考え込むこと数回、日向斜面で泥んこで滑りそうになること数回…こりゃ大変だ。
それでもルートは外していないようだ。
やがて、細い尾根道となった。
ロープが張られているが、道は小レキで、崩れて滑りやすい。
ロープでの降下を行うこと数回…。気が付くと沢に出た。
???これからどこへ行くのさ?
地図上では、沢を越えるようなポイントがない。
間違っているんだろうか?
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よ~く見ると…岩の上にケルンが。しかも行き先を表している!感謝!
もはや…地図通りのルートではないと確信。
しかしながら、このまま下っていかなければならない。
もう16:30を回っている…。一気に下るしかない。
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しばらく沢沿いに下る。一時見失った踏跡も再び確認することが出来た。
良かった…先行者も無事だったようだ。
さすがに先行者の足跡が不意に無くなると、自分が道に迷ったなんて思いもせず、先行者が滑落してるんじゃないかとか…そんな事が頭をよぎる。
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標高も下がったようで杉林となった。遠くに犬の声が聞こえる。ハンターか?
ともあれ、下界に下りることが出来そうで(笑)ほっとしてくる。
気持ち歩みが速まる。
再び沢を渡ると…人工的な構造物が見えてきた。
沢から水を引いているようだ。遠くには建物も見える!
16:55、丹沢観光センターに到着。
道路に合流したポイントは、地図の合流ポイントと一致している。
持っている地図のルートとは異なるように思えたが、発行後、管理の手も入り多少変更されたのかもしれない。
17:00、路肩に停めてある車まで無事にたどり着くことが出来た。
う~ん、恐らくこのルートは二度と使うまい。
ルートを見つける事に関しての不安はなかったが…何せこのルートは危険箇所が多い。
傾斜もきつく、登りでは前半であごが出そうだ。
積雪がなければ多少は早かったかもしれないが、かえって今回は、踏跡も明確で迷いにくかったかもしれない。
多少、管理の手が入ってくれて、もう少しわかりやすい道になってくれれば…日帰り丹沢山のルートとして有効なのだが…。
もし、ここに来て見ようと思っている方がいたら…下山時刻に余裕を持って挑戦して欲しい…。
…っていうか、丹沢に初めて来るような人は踏み入れない方が良いと思う。

今回の教訓)
・予備の電池は持ち歩こう…。
・機材への寒冷地対策を施そう。
・丹沢でも、積雪時はアイゼンは必須。
・クライミング要素を含む登山では、今のザックは重量バランスが悪く、不向きである。

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