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【過去記事】2002年 大山 [山関連]

当時HPに載せていたものの転載になります。
登山コースや道路状況は当時のものですので、現状とは異なる場合があります。
ご了承ください。
 
目的地:大山(神奈川県)
行動日:2002年 11月 09日(土)
天気:晴れ
コースタイム/コース:
 日向駐車場 11:00/林道作業路?~尾根道
 大山山頂 14:00
 見晴台 15:30
  /九十九曲
 日向駐車場 16:30
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大山(1251.7m)/見晴台より
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まっぷるマガジン「ネイチャーウォーク【関東・甲信越】」(昭文社刊行)より
大山登山といったら、小田急伊勢原駅よりケーブルカー駅まで公共交通機関を使うのが、お約束だが…
阿夫利神社下社からのルートではなく、
違う方面からアタックしたい、という衝動に駆られ、車を出した。
ここで、私は大きな大きな勘違いをし、宮ケ瀬湖に向かってしまう。
虹の大橋手前の鳥居原に到着し、マップを見直すと…
何と場違いな、とても、ここから大山へ向かって歩く距離ではないことに気付く。
「何てこった…」
このまま高取山か仏果山を登るか…
それとも七沢か日向から大山に進むか…?
葛藤の末、日向方面に向かうことにした。
(あまりにも無計画すぎる…反省)
 
9:30にのんびり出発したものだから、10:00をとうに過ぎていた。
日向ふるさとのもり手前の無料駐車場に滑り込んだのは、11:00頃だった。
装備を整えて…あれ、どこから登るんだろ?
日向に訪れたのは初めてであるので、登山道入り口がわからない…(実は駐車場のちょっと手前にあったのだ)
日向ふれあいのもりのコテージやバーベキューガーデンに行ってみたが、オフシーズンで誰もいない。
舗装された、雷神社に抜ける林道は閉鎖されて、入っていいのかわからない。
ちょうど日向ふれあいのもりの方から下山してくるおじさんがいた。
おしっ!こっちでいいんだな、と黙々と進む。
奥の方に、山へ抜ける道がある。何となく工事車両出入り口みたいだが、沢沿いに登っているし、行ってみよう!
広いし、楽勝じゃん…そう思っていられるのも、この時だけで、ちょっと進むと…パワーショベルがおいてある開けた場所に出た。
あれれ?突き当たりは砂防ダムみたいな人工物が道をふさいでいる。
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困ったな…と思い、辺りを見回すと…はずれに細い道が見えた。
いちおう、木の階段もあるし、山へ登る道には違いないだろうと、歩を進める。
所々、水源ですよ~みたいな、県の杭が打ち込まれているので、通っても良さそうね…
と自分を納得させる。
しかし…どう見ても、けもの道…。
不安はあれこそ、徐々に標高が上がっていくのがわかる。
道は、いっそう険しくなり、斜面にしがみつきながら登るといった様相だ。
道を失わないように、コンパスと大山山頂を見比べて、白杭を目印に登る。
…ここは下山では使わない方がいいなあ。
そんな不安がよぎる。
幾度か足を滑らせて、滑落しそうになる。
傾斜がかなりキツいので、すぐに谷底だ。
だいぶ前に、丹沢湖に釣りに行ったときのことを思い出す…ポイントを探して崖づたいに湖をまわっていた際、コンクリ崖の中腹で身動きが取れず、数10分へばりついていたことがある。
上部は傾斜がきつく登れない。
下は湖で崖下30cmから向こうは、奈落の水底。
コンクリートの壁面は滑って、気を抜くと一気に水底へとなってしまう。
結局、意を決して湖に飛び降り、何とか足が立つ30cmの部分に着地することが出来たが…下半身ずぶ濡れであった。
あの時と似た不安感を抱きながら、しかし…確実に登っていく。
やがて、1本別の登山路に合流した。
今までとは明らかに違う、開けた登山路に出た!!
立て看板(水源地ですよ~看板)を見ると、どうも周回路みたいだ。
しかし、大山山頂とはだいぶ離れてしまった。
おそらく私は日向山を登っているはずだから、尾根伝いに西に向かわなければならない。
まずはこの山の山頂を目指す。
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一際小高い部分から、遠くに厚木の街並みが見える。
進行方向を見ると、大山の紅葉が見える。
写真を撮っていると、反対側から登山者が2名やってきた。
向こうから来たということは…間違いではないな~と、ほっとして挨拶を交わす。
山並みを見ると、尾根伝いに回り込まなければ大山へは行けそうもない。
そのまま進むことにした。(…というか、あの斜面には戻りたくない)
標高が高くなってきているようで、ブナやナラが色づいている。
残念ながら、モミジは一部しか真っ赤ではない。
ここの尾根伝いの登山路は、道端の左右は崖になっている。
歩くのは慎重に…。
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野鳥が多く、しばしバードウォッチング。
静かにしていると、頭上の木々に小鳥が飛んでくる。
残念ながら、F707の10倍ズームでは大きく見る事が出来なかった。
我に返って、再び歩き出す。
ここの尾根伝いの登山路は歩きやすいし、何より気持ちがいい。
大山の山肌がどんどん近づいてくる。もう少しかなあ・・・
相変わらず左右は切り立って、落ちたら戻って来れそうもない。
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だんだんと、登山路の落ち葉の量が増えてきた気がする。
もうちょっとで、大山の登山路につながるのでは??
気持ちは焦るが、大山は見えども一向に辿り着かない。
岩剥き出しの山肌や、階段みたいな木の根を4つ足で這い上がって、ようやく大山山頂~唐沢峠に続く登山路に合流した。
ここでは大山山頂から下山する登山者達に多くすれ違う。
これから七沢方面に抜けるのだろうか?
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ここも尾根伝いの登山路だが、ススキなどの背の低い草が多い。
だんだんと登りらしくなり、木製の階段が続く。
この階段はキツいなあ…自分の呼吸する音しか聞こえない(笑)
数m登っては、ひと息。数m登っては、ひと息。これの繰り返し…。
ひざが笑ってきそう…。
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途中、見晴らしのよいところで振り返ると、相模湾が見える!
標高を稼いだ事を実感した。
更に笹の中を突き進む。
これじゃあ、探検隊だ。
水曜スペシャル?(笑)と内心笑いながら、けもの道のような登山路を進む。
笹道を抜けると、大山山頂と見晴台の分岐点に出た。
大山山頂はあと1.1km!これからが長い。
階段をひたすら登ること数10分、大山山頂が間近にせまる。
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そして、ようやく大山山頂へ到着。
すでに14:00をまわり、お社はお参り直後、閉められてしまった。
お社脇で一服後…山頂探索へ。
すでにお店は閉められていて何もない…。
しまった…高尾山みたいのを考えてて…今回は食べ物持って来ていなかった…。
飲料水も、さっき飲みきってしまった。
困ったな…。
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そんな不安も、山頂からの景色に和らぐ。
相模湾や江ノ島も見える。
さすが、眺めはいいなあ。
晴れてて良かった。
山頂には、立派な角を持ったシカがいた。
危ないから、あまり近づかない方がいいな。
(近づいていく、観光客も見受けられるが、言語道断!)
空腹に耐えかねて(?)下山することにした。
帰りは見晴台経由、九十九曲経由で日向に下りようと考えた。
一路、2km先の見晴台を目指す。
(2kmちょい、なんて甘いことは考えない方が良いね)
相変わらず、階段をどんどん下りる。
段が高いので、とてもまともには歩けない。
さっき辿り着いた分岐点に、程なく到着する。
来た方(不動尻方面)へは戻らず、見晴台へ進む。
落ち葉に湿った土と滑りそうな登山路に、トレッキングシューズのアイゼンをおろす。
そう、私のトレッキングシューズはダイエーの靴屋の安売りで購入した、PRO-TEXの型遅れモデル(?)だが、踵部分に折りたたみのアイゼンが仕込んである。
子供だましかと思っていたが、結構具合が良い。
落ち葉をくっつけてしまうのが難点だが(笑)
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今度はガレ場だ。これでもか!というくらいにハードだ。
下りはスピードも乗ってしまうので、撮影枚数が少ない(笑)
だいぶ、陽も傾いてきた頃、見晴らしの良い広場(見晴台)に到着した。
北風が抜け、かなり寒くて休憩どころではないが、何組かベンチで休憩を取っている。
振り返り大山山頂を望むと、あんなところから下りてきたんだあ~と感激せずにはいられない。
時計を見ると15:30をまわっていた。
あと、1時間もすれば、暗くなってしまう…
先を急がねばならない。(懐中電灯持って来てなかったのだ…反省)
やがて、阿夫利神社下社方面と日向薬師方面への分岐となるが、日向薬師と真っ直ぐに進む。
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うっそうと茂る木々の中、ひたすら下る。
風も出てきて、時折、強い風にあおられた落ち葉が頬をかすめる。
しかし、こちらの登山路に入ってから、まったく人に合わない…
その上、大山に入ってから、携帯電話も圏外だ(笑)
ここで、遭難はしたくないなあ…なんて思っていると、日向ふれあいのもり方面に下りられるつづら坂との分岐に出る。
真っ直ぐ下りるか、少々悩んだが…つづら坂を進むことにした。
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こんなつづら下りがず~っと続くのだ。
途中まで数を数えていたが、途中でイヤになってしまった(笑)
ここまで来ると…足の指も痛い。マメになっていなければ良いが…
山の斜面も急だ。
半ば重力に任せるまま、歩を進める
やがて見覚えのある建物が見えてきた。
ほっと、ひと安心する。
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どんどん下りていくと、コテージの脇に出た。
なるほど…ここにつながるのか…。
この事実を、登る前に知っていれば…多少は稼げたなあ。
ふれあいのもり管理棟は、当然誰もいない?
若干、痛む足をひきずりながら、駐車場へ向かう。
こうして数々の反省点を残し、初の大山登山は何とか無事に終了した。
16:30のことである。
駐車場に辿り着くと、登山前はたくさんの車がいたのに…1台きりになってしまっていた。
う~ん、よく無事で帰ってこれた。
幸いにして、足の指にはマメは出来ていなかった。
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今回の反省)
・荷物のパッキングは、出発前日に行おう!
・事前に、コースの調査を行おう!
・1日に自分が移動できる距離を知ろう!
・朝食はきちんととろう!
・余裕を持って出発しよう!
・非常食・飲料水は確保しておこう!
・懐中電灯は装備しよう!
・ちゃんとした地図は持ち歩こう!
今後、心がけたいですね…
って、全て山登りなら当たり前のことばっかりじゃん!

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