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【過去記事】2003年 丹沢山 [山関連]

当時HPに載せていたものの転載になります。
登山コースや道路状況は当時のものですので、現状とは異なる場合があります。
ご了承ください。目的地:丹沢山(神奈川県)

行動日:2003年 06月 26日(木)
天気:曇り
コースタイム/コース:
 塩水橋 04:30/林道
 天王寺登山口 05:00
 堂平分岐 08:00
 丹沢山頂 9:20~10:15
 天王寺尾根
 天王寺登山口 13:00/林道
 塩水橋 14:30
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丹沢山(1567.1m)/不動ノ峰付近より
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コースは年初復路に使用した、本谷橋~天王寺尾根~丹沢山コースを使うことにした。
山と高原地図28「丹沢」(昭文社)より

先月、丹沢に行ったばかりだが…この日休みをとっていたので、しばらく天気予報とにらめっこしていた。
とりあえず曇りとのことで…しめしめとばかりに出掛けたのである。
夜が明ける前に出発したので、塩水橋より歩き始めたのは4:30であった。
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今回は塩水橋横の路肩に車を停めたのだが、すでに2台ほど駐車しており、2台とも渓流釣りの方のようだった。
まだまだ薄暗いが…沢沿いには、釣り人の方々が。
登山口のある本谷橋までは、舗装された林道(一般車進入禁止)を20分ほど歩く。
途中年初往路で使用した堂平方面への分岐があるが、キュウハ沢方面へまっすぐ向かう。
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5:00、登山口に到着。いざ!参らん!っと、踏み出したまでは良かったが…。
いきなり登山道が途切れて、一瞬立ちすくんだ(?)
そうそう、ここの登山口はいったん沢を渡ってから、もう一度戻って…と、そこから本格的な登りになるのだった。
沢の石をつたい、登り口にたどり着く。気を取り直して進む。
霧が立ち込める森に入る。
天王寺尾根に続く尾根道に出るまで、南向きの斜面を迂回しながら登っていくわけだが、所々ガレ場や赤土剥き出しになっており、雨露で滑りやすくなっている。注意しなくては。
気温はそんなに高くないが、湿度が高く水の中を泳いでいるようだ…。
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5:30、天王寺尾根に続く尾根道に合流。
ここから天王寺尾根までは、1時間30分以上はかかる。なかなか…霧は晴れない。
視界は開けず、周りの山並みも見えない。
朝は鳥達もおなかが空いているせいか…野鳥のさえずりが、とてもにぎやかだ。
少し開けた場所に出た。数m先しか見えない。
笑い声のような鳴き方の鳥は…何だろうか?
霧のせいもあり、声は聞こえど姿は見えず…彼らには私は見えているのだろうけど…。
バサバサっと羽ばたく音に、空を見上げど影しか見えない。
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休憩もかねて、しばしこの森の空気に溶け込もうと努力する。
それを見てか否か…先ほどからの笑い声のような泣き声は森に響く。
このヒノキとモミジの林で、しばらく撮影を続けようか(山頂は断念するか)否か…ちょっと悩んだが、先に進む事にした。
賞味15分ほど休んだ後、再び歩き出す。
だんだんと明るくなっていていることはわかるが…なかなか陽射しは入らず。
時折雨粒が木々に振付ける。
しかし…木陰の私までは届かない。
雨具は持っていたが、天然のアーケードのおかげで濡れずにすんだ。(汗だくだが…(笑))
7:00、塩水橋まで60分の道標。下りなら…パッパと歩けば、60分くらいなのに…。
湿度が高いせいか、汗だくになる。
汗がポタポタと落ちる。
すでに歩き始めて1時間くらいで、右足の付け根辺りが痛くなって来ており、足を上げにくくなっていたので、少々辛い。
そろそろ…山並みが見えるはずだったが…霧と思っていたのは雲だった。
雲が切れ目なく、尾根を横切っていく。
ふと先を見ると…白いものが浮かんでいる…?
よ~く見ると…木漏れ日が水蒸気に当たって、白く光って見えたのだ。
休憩~ということで、またまた撮影しながら、この場所にしばし留まる。
やがて、森の中に陽射しが入り込む。
この瞬間を待っていた!
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この森に神が居る…と言われたら、信じるなあ…。
EOS-7を取り出し、思うままにシャッターを切る。自然と対話する…って、感じだろうか?
うまく撮れたか、ちょっと不安だが(うん、大丈夫だった!)後ろ髪を引かれるような思いで、歩を進める。
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8:00、堂平との分岐点に到着。
あと…1時間くらいか?
ここではリュックを降ろし、ヤッケも脱いでTシャツ1枚で涼む。
体から湯気が出ていた(笑)
さあ、もう少しだ。
新緑の中を進む。
ここからガレ場までは、比較的平坦な道のりだ。
ヒグラシだろうか?セミの鳴き声がものすごい。
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ちょっと小高い丘を越えると…風景が一変した。登山路の、すぐ脇は…山が崩れている。
1月の時は雪が積もっていたこともあり、想像もつかなかったが…丹沢の崩壊を、改めて思い知らされる。
上の方からウグイスのさえずりが聞こえる。
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滑落しないよう、慎重に鎖を掴む。
年初はここからの見晴らしは素晴らしいものがあったが…この日は、何も見えない。
気を取り直して、その先のブナの森に足を踏み入れる。
ここも雲の中だ…鳥のさえずりしか聞こえない。
耳を澄ますと…崖下の茂みから、シカの鳴き声が聞こえる。
時折、ガサッガサッと動き回っている。
少し離れた所にも、もう一匹いるようだ。
残念ながら視界が悪く、ファインダーを覗いてもシカの姿を捕らえることが出来ない…。
ブナの森には、フキが密生している。
緑の床板のようだ…。
木道を進むと、もう少しで丹沢山の尾根道だ。
木道が階段になった。間もなく尾根道…。足を引きずるように一歩一歩登る。
みやま山荘まで、もう少しだ。
心なしか、足取りも軽い。
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9:20、ようやく丹沢山頂に到着。やはり雲の中。他の山々は何も見えない。
ここまで他の登山者には会っていなかったが、山荘の泊り客であろう一家が、丁度蛭ヶ岳方面に向かうところだった。目が合ったので、軽く会釈する。
山荘横のテーブルの周りは私だけになった。(山荘には誰かいるのだろうが)
朝、提出してきた登山届には、丹沢山を経由して蛭ヶ岳に向かう旨記入したが…足も痛む上、天候も良くないので、このまま下山することにした。
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今回はストーブを持ってきていたので、湯を沸かしてココアタイム。
(途中寄ったコンビニには、スティックタイプのコーヒーがなかった。ちょい残念)
ココアをすすりながら、しばし、たたずむ。
時折、雲の切れ間から陽射しがこぼれる度に、背中に暑さを感じる。
遥か彼方では、雷鳴が聞こえる…。いや、今思えば、遠方の砲声なのか?
これでは…天候も回復しそうもないなあ…。
10:15、下山の途につく。
傍らに投げ捨ててある、杖代わりの手ごろな枝を手にすると、装備を戻して歩き出す。
尾根道を引き返すと、相変わらずウグイスが鳴いている。
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さっきは一歩を踏み出すのに苦労したのに、下りは快調だ。
ガレ場の手前で岩が転がる音が聞こえた。耳を澄ますと…話し声も聞こえる。
5人組の登山者にすれ違った。
「やっと人に会えたわ~」っと、おばさん達が話し掛けてくる。
「今日は人が少ないですね~。僕も今日始めてですよ~」笑いながら挨拶を交わす。
「頂上も、こんな感じかしら?」
「そうですね。今日は見晴らしは駄目ですね~」
「頂上まで遠いのかしら?」
「この上のブナの森を抜けて、木道が出てきたら…もう少しですよ」
「もうちょっとよ、がんばらなくっちゃ」
おじさん、おばさんパーティーは、元気に登っていった。
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ガレ場の途中で、黄色い花がいくらか咲いていた。
この黄色い花は何ていうのかなあ?図鑑見てもわからなかった。
久しぶりに人に会って、ちょっとホッとしたが…気を許さず、滑落しないように慎重に下る。
行きに撮影した方と反対側の斜面に視線を送ると、こちらも崩れている。
無事にガレ場を降りると、再び森の中に入る。
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歩を進めるにつれ、標高も少しずつ下がり、セミの声が近づく。
気の向くままに、キノコを撮影したりと…少し余裕が出てきた。
11:00、堂平分岐点に到着。
ここまでで、2回ほど登山者とすれ違う。
私と同じシングルだ。
静寂の中、おじさんトリオの登山者とすれ違う。
ここで、この時間だと…山頂は14:00過ぎかなあ…?
挨拶して、ちょっと立ち話。
「こっからだと、3時間くらいはかかるのかね~?」
「そうですね~。それくらいはかかりますね」
「ずいぶん早いですね~何時に登ったんですか?」
「今日は5時から登ってます。写真撮りながら登ってるもので…」
こっちの登山道は初めてだったのか、いろいろと会話も弾む。
「まだまだ、先は長いぞ。がんばって行こう!」
「お気をつけて~」
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おじさん達を見送ると、私も下りだす。再び、霧(雲)の中。
ここら辺では、セミの声も聞こえない。
だんだん踏ん張りが利かなくなってくる。杖が頼りだ。
あっ…見覚えのあるところだ…。
そこは登りの際に休憩を取って、登るか下るか…考えていたところだ。
朝の頃とそう変わらない雰囲気。
登山路の踏跡が…今日の時間の経過を物語る。
保有林の柵沿いに、どんどん下る。
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下草にカヤがある。だいぶ標高が下がった証拠だ。
ふと…気が付くと…ホタルだ。
夜になったら結構きれいかも…と想像すると、楽しい。
ようやく本谷橋につながる登山路(向かって右)へ。
年初の際、真っ直ぐか悩んだ…と記載したが、真っ直ぐは行けないと思われる。
(今持っている地図には記載されていない)
歩き辛い…。ガレガレ、ツルツルの道をヘロヘロで下る。
後は根性だ(笑)
耳を澄ますと…水の音が聞こえる。もう少しだ!
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右手の方から、ザーッという水音が聞こえる。
13:00。無事に登山口に到着。
早めに降りることが出来たので、本谷川の河原に下りてみた。
梅雨時ということもあり、水量は多い。
顔を洗うと、ひんやりした水が疲れを癒してくれる。
手ごろな場所を見つけると、ストーブを出して昼食を作ることにした。
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とはいっても…インスタントラーメンだが(笑)
腹ごしらえを済ませると、EOS-7を取り出し沢をめぐる。
今回は天候も微妙だったので、フィルムを使うのは限定とした。
ここぞとばかりに露出補正のテストなど、試したかった事を行う。
(同じような構図の写真を何枚も撮った。あはは)
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せっかくなので、F707でもスローシャッターに挑戦(微笑)
ND2かまして、露出補正マイナス2.0、絞りF8.0のシャッタースピード1秒で…それなりに撮れるものだ。
水は…ものすごく澄んでいる。
空気も涼しくて気持ちいい。
1時間以上、沢で時間をつぶしてしまった(笑)
ん~今度は、沢だけで来てみるのもいいなあ…。
1月は肝を冷やした舗装された林道を歩き、ようやく車に戻った。
登山靴を履き替え、スパッツを外すと…内側にヤマヒルが…(汗)
血吸われなくて、良かった。
今回アミノサプリ 900ml×2本、ミネラルウォーター800ml(湯沸し用)と重装備。
おかげで水分残量はそんなに気にせずに済んだが…いかんせん重い!
三脚も、ゴツいの欲しいしなあ…なんて考えてたりすると…装備重量がえらいことになることに気づく(笑)
そろそろ…いい季節だから、高原に行きたいなあ~
低山はヤマヒル出るからイヤ。
という訳で…この後しばらくは違う方面に出没予定か???

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